Column

社長の一石

2019. 1月

日本初、マルチワイヤーソーが稼働

昨年末にイタリアから輸入して設置したマルチワイヤーソーが稼働し始めました。

 

花崗岩(ミカゲ)の原石を一度に挽板に切り出すためには「大鋸」が必要でしたが、次世代の大鋸として今後「マルチワイヤーソー」にバトンタッチしていきます。

 

鉄板でできた鋸刃が、ダイヤチップを埋め込んだワイヤーに変わり、研削剤として水に鉄砂と石灰を加えていたのも、水のみとなりシンプルになりました。3日もかけて切断していたのが、これからは何十本と張ったワイヤーによって6時間程で切り上がるのですから、石屋業界にとっては大きなイノベーションです。

 

今までの10倍ものスピードで切るのですから、機械稼働に関わる作業員を含め省力化ができるので、コストダウンにも大きく寄与してくれます。

 

どんな機械なのか、もう少し説明しましょう。

 

・ワイヤー(最大48本)を必要な厚みに応じて張って原石を1個づつ切断します。

 

・原石を乗せるトロッコが2台あるので、片方で切断をして、片方では次の原石をセットしたり、挽いた石を降ろしたりできるしくみになっています。

 

・最大の切断スピードが約30㎝/時間ですから、半日もかからず切断できるので昼と夜と1日に2回切断が可能です。

 

・同業者の石屋さんから原石の切断依頼があった場合も、今までは3日以上の納期を必要としていましたが、2日間の納期短縮ができ、お役にたてます。

 

・以前は研削剤に石灰を加えていた為しっかりとした粉じん対策が必要でしたが、水だけで切る様になったので、粉じんを大幅に減らせます。

 

 

今年は、名古屋の大型ビルの外装に花崗岩を貼る工事が予定されているので、この機械の最初の大型工事として稼働するのが楽しみですね。

2019年 1月