Column

社長の一石

2021. 1月

イーテックの改善活動

当社では、小集団のSカップ(職場改善活動)を起点に全社的な改善活動をしていますが、
イーテックでも2年程前から小集団活動を始めました。設備面においても
マルチワーヤーソーを導入(国内初)して以来、諸々の改善を行なっています。

 

お客さんとの話題にできる話もありますし、Sカップ(職場改善活動)の参考になると
思いますので、今日はその紹介をしたいと思います。

 

1、小端磨き機(BRETON社製)の導入  ~添付動画あり~

 

イタリア製の機械でコロナの影響下、納品が遅れましたが、ようやく
組立が完了し、稼働し始めました。 厚み決め・面取り・小端磨きの
3つ機能を一度に加工する事ができます。

 

・小端磨き動画①
奥側にRを描いて動いているのが、面取りの砥石。
砥石が少ない為、仕上は水磨きまでで、完璧な艶は出ない。
この映像では糸メン加工、文字通りの綺麗な糸メンができていた。

 

・小端磨き動画②
メインとなる小端を磨く砥石。
この黒ミカゲの面、艶も綺麗に磨けていた。

 

2、JP仕上機の送りスピードの改善

 

燃料コスト削減の為、石種によってスピードの上げられるものは上げる。
目の大きい石はスピードを上げると上手く飛ばないが、目の細かい石種は
20%ほど上げても問題なかった。PC製品で中国加工と国内加工の混合の
現場があって、国内加工が深く掘り込んだ仕上りで問題になったケースが
あったが、やはりその時は送りスピードが遅かったと思われる。

 

3、ドラム加工のデジタル化 (現状2台で稼働)

 

削る前の製品の角を起点=「0」にして、削るサイズの断面を決める作業
つまり、砥石を横方向と下方向にどこまで移動して削るかを決める作業だが
手動ではなく、デジタル機で移動&表示する様にした。
モノサシを当てて行先調整するのではなく、デジタル表示で位置を決めたら
ほぼその通りに削れるので、削り直しが減り、手間が省ける様になった。

 

4、大板製品の「反転作業台」の導入 ~添付写真あり~

 

近年カウンタートップなどが大型化、しかも家具など裏面にも止め具用の
研削・穴明加工がある為、反転させる時に角欠けしてしまう問題があった。
それを解消する為、スムーズに反転させる倒立台を自社開発した。
平にする時は、手動ハンドルでゆっくり倒していくタイプ。
足元は滑車がついていて、自由に移動することができる。

 

5、乾燥室の増設    ~添付写真あり~

 

不足していた乾燥室スペースを増やすのが、目的ではあったが、
SSコート塗布以外の、接着や鉄筋補強等の加工用にも範囲を広げた。
冬場でも製品が温まっていると接着剤が早く固まる効果がある為である。

 

増設に当たっては構造を十分検討した。高さを低くして温める空間を減らし
テント地も蛇腹式にして、必要な空間のみ囲う様にした。
また、設置位置も接着ラインの近くにする事で、動線効率を高めている。

 

以上 私の知る範囲ですが、参考にして下さい。

 

Sカップ(職場改善活動)でもそうですが、仕事を進める環境を自分達の創意工夫で変えて
いくと、職場の雰囲気やモチベーションが上がり、成果も上がって、
更にまた良くしていこうと好循環が生まれていきます。

 

引き続きイーテックの皆さんには、頑張っていただきたい処です。
特に、これらの改善に関わってきた機械製造&メンテ部門の方達は、
改善活動のエンジンですから、今の回転を止めない様にして欲しいです。

 

 

動画:小端磨き機 1&2

「大板の反転作業台」

増設した「乾燥室」

2021年1月